初心者向けNuke入門。Nuke11～Nuke14あたり。キーボードショートカットはWindowsで記載。前回からの続きです。内容：RotoノードRotoノードとRotoPaintノード RotoノードとRotoPaintノードという似たノードがあります。[O]キーでRotoノード、[P]キーでRotoPaintノードをつくります。Rotoノードはマスクを切る機能だけです。RotoPaintノードはその強化版で、マスクを切るだけでなくペイント機能も搭載されています。「じゃあRotoPain...

この記事では、レンズカメラで発生する色収差（いろしゅうさ）と呼ばれる事象をざっくりと紹介し、VFX制作においてどのようなアプローチができるか解説してみたいと思います。色収差というのは光学の専門用語ですが、イラストやアニメ、モーショングラフィックスなどでも色収差からインスピレーションを受けた色ズレ表現技法が使われることがあります。そのため色収差というのは、言葉だけなら映像制作者の間でもけっこう有名かも...

実写合成では、コンポジターは撮影された実写プレートに含まれるノイズとうまく付き合う必要があります。コンポジターはこのノイズのことを、よくグレイン（Grain＝粒子）と呼んでいます。今回は、Nukeでグレインを扱う伝統的なワークフローから、現在業界の主流になっている手法のひとつであるDasGrain（ダスグレイン）を使ったワークフローまで、いろいろ紹介したいと思います。なお、厳密に言えば「フィルムグレイン」と「セン...

（初公開 2023/08/30, 最終更新 2023/12/11）2023年に日本で放映・配信されたテレビドラマのCGメイキング、VFXメイキング記事やVFX Breakdownムービーなどを紹介します。『THE LAST OF US』（The Last of Us）2023年1月16日（U-NEXT配信）The Art of VFXによる取材記事プロダクションVFXスーパーバイザー、アレックス・ワンこの作品では合計で3052のVFX ショットを制作した。DNEGのスティーブン・ジェームス（VFXスーパーバイザー...

（初公開 2023/06/16, 最終更新 2023/11/29）2023年に日本で公開された映画のCGメイキング、VFXメイキング記事やVFX Breakdownムービーなどを紹介します。日本公開順。『ディヴォーション: マイ・ベスト・ウィングマン』（Devotion）Netflix配信: 2023年1月20日DNEGによるVFXブレイクダウンhttps://vimeo.com/797080379『トゥルー・スピリット』（True Spirit）Netflix配信: 2023年2月3日Alt.VFXによるVFXブレイクダウンhttps://ww...

（最終更新 2023/11/08）2015年に私がNukeを使い始めたとき、たしかバージョン9でしたが、「ノードのクローン（Clone）はファイルが壊れるから使わない方がいい」と先輩Nukeコンポジターに言われました。特に疑いもせず、それを信じて、今までクローンは使ってきませんでした。しかし、考えてみると、あの話は本当だったのでしょうか？そういえば、自分できちんと調べたことはありません。ひょっとすると、都市伝説だったのではな...

（最終更新 2023/09/10）コンポジターたちの間ではアディティブキーヤー（Additive Keyer）と呼ばれるテクニックが知られています。グリーンスクリーン／ブルースクリーンによる合成を、より自然に見せるための手法の1つです。今回の記事では、このアディティブキーヤーについて解説したいと思います。ただ、少しやっかいなことに、アディティブキーヤーにはさまざまなバリエーションがあり、人によって説明が違ったりします。今回...

NukeではTCL（ティーシーエルまたはティクル）というスクリプト言語を使用できます。TCLでさまざまな情報を取得してNuke上で利用することで、作業効率アップが期待できます。この記事では、実際の現場で使われる実用的なTCLの活用法を紹介したいと思います。ノードのラベルにノブの値を表示する Blurノードの[label]にこのように記述します。[value size][size] ノブの値がノード上に表示されるようになります。この方法は他のノー...

After Effectsのレイヤーやエフェクトを一括で削除するAEスクリプトを書いてみましたのでご紹介します！コピー＆ペーストで大量のレイヤーやエフェクトをつくるのは簡単ですが、それを１つずつ手で削除しようとすると大変だったりします。そんなときはスクリプトに自動処理をさせて、楽をしましょう。なお、削除するスクリプトを使うときは、いつでも前の状態に戻れるように、別名保存してバックアップファイルを保存しておいてか...

（最終更新 2023/08/31）撮影されたグリーンバック（またはブルーバック。以後省略）にはライティングによる色ムラがあり、キーイング作業を困難にします。そこで、キーイングの"事前処理"として、均一なグリーンバックに補正しておくというアイデアがあります。"Screen Clean"や"Screen Correct"などと呼ばれるテクニックで、これにより効率よくキーイングできる場合があります。この記事では、Nukeを使ってグリーンバックの色ム...

（初公開 2022/08/02, 最終更新 2023/08/29）2022年に日本で放映・配信されたテレビドラマのCGメイキング、VFXメイキング記事やVFX Breakdownムービーなどを紹介します。『スタートレック:ピカード』 (Star Trek: Picard)シーズン22022年3月3日（Amazonプライムビデオ配信）Outpost VFXによるVFXブレイクダウンhttps://www.youtube.com/watch?v=y8-R7x-k4_A『ブリジャートン家』（Bridgerton）シーズン22022年3月25日（Netflix配信...

（初公開 2022/06/03, 最終更新 2023/09/08）2022年に日本で公開された映画のCGメイキング、VFXメイキング記事やVFX Breakdownムービーなどを紹介します。日本公開順。『スパイダーマン：ノー・ウェイ・ホーム』（Spider-Man: No Way Home）日本公開: 2022年1月7日Sony Pictures ImageworksによるVFXブレイクダウン：FX Breakdownhttps://www.youtube.com/watch?v=csx9BI9av6QSony Pictures ImageworksによるVFXブレイクダウン：Li...

（初公開 2021/09/22, 最終更新 2023/10/06）2021年に日本で放映・配信されたテレビドラマのCGメイキング、VFXメイキング記事やVFX Breakdownムービーなどを紹介します。『ザ・スタンド』（The Stand）2021年1月3日（Amazonプライムビデオ配信）ILMによるVFXブレイクダウン『ワンダヴィジョン』（WandaVision）2021年1月15日（Disney+配信）Marvel StudiosによるVFXブレイクダウンILMによるVFXブレイクダウンRISEによるVFXブレイク...

（初公開 2021/05/28, 最終更新 2023/10/23）2021年に日本で公開された映画のCGメイキング、VFXメイキング記事やVFX Breakdownムービーなどを紹介します。日本公開順。『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』（肥龍過江/Enter The Fat Dragon）日本公開: 2021年1月1日Free-D WorkshopによるVFXブレイクダウン 1https://vimeo.com/423449793Free-D WorkshopによるVFXブレイクダウン 2https://vimeo.com/423470873『スペース・スウィーパ...

（初公開 2020/12/30, 最終更新 2023/10/06）2020年に日本で放映・配信されたテレビドラマのCGメイキング、VFXメイキング記事やVFX Breakdownムービーなどを紹介します。『メシア』（Messiah）2020年1月1日（Netflix配信）FOLKSによるVFX breakdown『スタートレック:ピカード』(Star Trek: Picard)2020年1月24日（Amazonプライムビデオ配信）The Art of VFXによる取材記事PixomondoのCGスーパーバイザー、ダン・スミチェックPixomo...

（最終更新 2023/11/06）前回からの続きです。初心者向けNuke入門。Nuke11～Nuke14あたり。キーボードショートカットはWindowsで記載。内容：Transform / バウンディングボックス / Black Outside / フィルター / コンカチネーション / キーフレーム / ドープシート / カーブエディタ / 2DモーションブラーTransformノードで画像を変形させるノードグラフ上で[T]キーを押してTransformノードをつくります。Transformノードでは位置...

（最終更新 2023/11/06）初心者向けNuke入門。Nuke11～Nuke14あたり。キーボードショートカットはWindowsで記載。内容：作業画面 / 基本操作 / ファイル保存 / ノード / ノード操作 / ビューア / プロパティ / プロジェクト設定 / 環境設定 / Read / Merge / Reformat / Write最初に。Nukeを使うときに、日本語のフォルダ/ファイル名を使うのはやめた方が良いです。マルチバイト文字は何かとエラーを起こしやすいため、映像/CG制作...

（初公開 2020/06/11, 最終更新 2023/10/06）2020年に日本で公開された映画のCGメイキング、VFXメイキング記事やVFX Breakdownムービーなどを紹介します。日本公開順。『フォードvsフェラーリ』（Ford v Ferrari）日本公開: 2020年1月10日The Art of VFXによる取材記事Method Studiosの総VFXスーパーバイザー、オリヴィエ・デュモン約1100のVFXショットを制作した。Rising Sun PicturesによるVFX breakdownhttps://www.youtube.com...

（初公開 2019/05/08, 最終更新 2023/05/14）【2023/05/14　追記】2023年2月7日にリリースされたバージョン23.2（2023）において、After Effectsは OpenColorIO および ACES のカラーマネジメント に正式に対応しました。そのため、使い方は下記リンクの公式のマニュアルを読めば済むと思います。OpenColorIO および ACES のカラーマネジメントhttps://helpx.adobe.com/jp/after-effects/using/opencolorio-aces-color-management....

　※この記事のAfter Effects版はこちら　　　→　【After EffectsにおけるOCIOを使ったACESシーンリニアワークフロー】今回は、NukeでOCIOを使ったACESワークフローを実践する方法について紹介したいと思います。カラーマネジメントの手法はさまざまであり、正解が1つというものではありません。ここで紹介するやり方はあくまで一例ですが、VFX制作のカラーマネジメントについて取り組み始めた初心者の方の参考になればと思います。...

（初公開 2019/02/01, 最終更新 2023/06/27）2019年に日本で公開された映画のCGメイキング、VFXメイキング記事やVFXブレイクダウンムービーなどを紹介します。日本公開順。『ザ・マウンテン 決死のサバイバル21日間』(The Mountain Between Us)Blu-ray/DVD発売: 2019年1月9日（日本劇場未公開）The Art of VFXによる取材記事MPCのVFXスーパーバイザー、ケビン・ハーン最終的に300ショット近くのVFXを制作した。約300人が参加。『蜘...

ライトラップ(LightWrap)という、まあまあ有名な合成テクニックを紹介したいと思います。光（ライト）で包む（ラップ）という名前の通り、背景レイヤーの光を前景レイヤーに回り込ませることで、合成のなじみを良くする手法です。※ここではAfter Effectsで説明してますが、手順はシンプルな処理の組み合わせなので、その原理を理解すれば他の画像ソフトでも同じことができると思います。実践 背景と・・・前景を・・・メインコンポ...

VFXを制作する際には、ロイヤリティフリーの合成用素材を使うことがあります。ロイヤリティフリーというのは、一定の料金を支払えば、許諾された範囲内で何度でも使用できるというタイプのライセンス形式です。多くのVFX制作者は、こういった素材をなにかしら購入して利用しているかと思います。うまく工夫して使えば、わざわざ自分で素材を撮影するよりも安く済ませられたり、CGエフェクトをつくるよりも早く品質を上げられるとい...

動画合成をする際、ベジェ曲線などを使って手動でマスクを切るということはとても多いです。専門的にはロトスコープ(Rotospcoping)と呼ばれる手切りマスクですが、動画合成では必須のテクニックと言えます。今回は、動画のマスクを切る上で必ず覚えておきたい初歩的なコツを説明したいと思います！マスクを細かく分ける！まず最初に覚えたいのは、マスクを細かく分けて切るということです。1つのマスクで済ませるのは、あまりオス...

（最終更新 2020/5/16）実写合成をやるときに気をつけたいこと、まとめてみました。1. キーイング、マスク、エッジ ・人物が透ていないか？・不自然な白エッジ、黒エッジがないか？・エッジのジラジラした動きはないか？・マスクエッジのボケやブレは自然か？・シャープすぎるエッジに「エッジブレンディング」が必要では？・髪の毛のディティールは自然か？2. グリーンバック・ブルーバックのスピル・デスピル ・グリーンバックや...

（初公開 2018/01/08, 最終更新 2023/10/23）2018年に日本で公開された映画のCGメイキング、VFXメイキング記事やVFX Breakdownムービーなどを紹介します。日本公開順。『キングスマン：ゴールデン・サークル』(Kingsman: The Golden Circle)日本公開: 2018年1月5日The Art of VFXによる取材記事総VFXスーパーバイザー、アンガス・ビッカートン約2400ショットのVFX制作に取り組み、最終的に1700ショット程度が使われた。Sony Pictur...

（初公開 2017/3/7, 最終更新 2023/10/24）2017年に日本で公開された映画のCGメイキング、VFXメイキング記事やVFX Breakdownムービーなどを紹介します。日本公開順。『NERVE／ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』(Nerve)日本公開: 2017年1月6日Brainstorm DigitalによるVFXメイキング動画『沈黙 -サイレンス-』(Silence)日本公開: 2017年1月21日The Art of VFXによる取材記事ILMのVFXスーパーバイザー Pablo Helman700超のVFXショット...

合成した境界を自然に見せることは、コンポジットにおける重要な仕事のひとつです。特に、実写合成では、グリーンバック合成したときの人物のエッジが不自然になりやすい傾向にあります。エッジを自然に見せる手法はいろいろあるのですが、今回はそのうちのひとつ、エッジブレンディング(Edge Blending)のテクニックを紹介したいと思います。エッジブレンディングとは？ エッジブレンディングについては、スティーブ・ライト氏の著...

AEスクリプト（Adobe ExtendScript）のUIには、イベントハンドラ(event handler)という機能がいくつか用意されています。この機能を使うことで、たとえば「ボタンがクリックされる」というようなイベント(event)が発生したときに、特定の処理を実行させることができます。今回はこのイベントハンドラを使用して、クリックすると表示が変化するというような、動的(Dynamic)なUIをつくってみたいと思います。OnClick, OnChange, OnCh...

After Effectsスクリプト(Adobe ExtendScript)で、ウィンドウやパネルといったGUIをつくる方法をまとめてみました。GUIが作れるようになると、ツールでできることが一気に広がります。その一歩が踏み出せないでいる人には、ぜひオススメしたいところです。今回は入門編という感じで、とても初歩的なサンプルスクリプトだけ並べてみます。このページに記載した機能だけでも使えるようになれば、かなり便利になると思います。メッセ...

今回は、After Effectsの「調整レイヤー」の使い方について説明してみたいと思います。本気でAfter Effectsを使いこなしたいなら、調整レイヤーの働きを正確に知っておくことが重要です。使っているときに「なんでこういう結果になるんだろう？」と疑問に思うことがなくなって作業が速くなりますし、うっかり不適切な処理をしてしまうといったミスもなくなります。そこで、After Effectsの調整レイヤーがいったいどのように働いて...

（初公開 2016/12/24, 最終更新 2023/12/08）2016年に日本で公開された映画のCGメイキング、VFXメイキング記事やVFX Breakdownムービーなどを紹介します。日本公開順。『パディントン』(Paddington)日本公開: 2016年1月15日fxguideのVFXメイキング記事：　Paddington: an animation Q&A | fxguideThe Art of VFXによる取材記事Framestoreのコンポジティングスーパーバイザー、アンソニー・スミスCinefex Blogによる取材記事The Vis...

（初公開 2016/12/19, 最終更新 2020/11/27）1. 素材のファイル形式NukeにはOpenEXR、16bit half floatの連番素材が向いています。もちろん"Crop"されたものを使った方が高速です。EXRには様々な保存形式があります。"tile"は重く、"scanline"は速いです。また、OpenEXR v1.x系よりもv2.x系の方が読み込みが高速になるように最適化されています。2. 複数のReadノードを避ける同じ素材を何度も読んでいると、余計に時間が掛かります...

Nuke上でPythonを使えば、標準機能ではできないようなことができます。代表的なのは、複数のノードの設定を一括で変更するといったものです。今回はPostage Stampのオン・オフを切り替えるためのさまざまなPythonコードを紹介します。Pythonで複数のノードの設定を一括変更する方法を理解する一助になれば幸いです。Postage Stampってなに？postage stampというのはReadノードなんかで見るサムネイル画像のこと。しばしばコンポジ...

地味～に作業を快適にするTips。今回はAfter Effectsのマスクカラーを変更する方法を紹介したいと思います。After Effectsのマスクの色は、デフォルトで黄色です。真面目な話、マスクパスが黄色というのは結構やっかいです。背景が暗いときは黄色いマスクパスが目立って良いのですが、背景が明るいと溶け込んで見にくくなってしまいます。そこで、マスクの色を赤に変えて作業するコンポジターが多いようです。赤だと、どんな背景で...

NUKEのエクスプレッションは覚えておくと便利です。いちいちキーフレームを打たなくても、簡単にアニメーションをつくれたりします。今回はエクスプレッションの役に立つ使い方を紹介したいと思います。1. エクスプレッションで親子関係（リンク）をつくる最も簡単に利用できるエクスプレッションは、親子関係です。 プロパティーパネルのパラメーターを[Ctrl] + ドラッグすると、「リンク」のエクスプレッションがつくられます。...

今回はNUKE初心者向けTipsとして、まず最初に覚えると良いNUKEのショートカットを紹介したいと思います！個人的に特に使用頻度が高いもの、かつ、「これを使うと効率アップする！」というものを厳選してみました。※Mac OS Xでは[Ctrl]キーを[Cmd]キーに置き換えてください。数字キーでViewerにつなぐノードグラフ上でノードを選択して、キーボードの[1]キーを押すと、Viewerノードにつながります。Viewerノードがなかった場合は自...

「グローを合成する手順」を間違える初心者は、少なくありません。手順を間違えると、グローの一部が手前のオブジェクトで遮られるような絵になってしまい、リアルに見えにくく、なじみも悪くなります。左は正しい処理。右は不適切な処理で、光のにじみが手前のオブジェクトの上に乗っていない。カメラ効果としてのレンズフレア、グロー理屈の上では、グローはレンズフレアと同じです。レンズフレアは、光源が奥にあったとしても、...

今回は、NUKEにおける画像サイズ、つまりコンポジットの解像度のルールについて紹介してみたいと思います。After EffectsからNUKEに移行するユーザーが必ず戸惑うところかと思います。After Effectsでは「コンポジション」と呼ばれる、いわば「空の箱」を作って、そこにレイヤーを入れていくことで合成作業を行います。Photoshopも同じように、カンバスがあり、そこにレイヤーを入れていきます。「横○ピクセルx縦○ピクセル」という...

読者はスケジュールを立てる際に、顧客の要求する納期やマイルストーンに辻褄を合わせるため、作業の所要期間を納期から逆算して割り振っていないだろうか。このような希望的観測を元にスケジュールを作成する方法は、確実に失敗する。引用元：長尾 清一 『先制型プロジェクト・マネジメント なぜ、あなたのプロジェクトは失敗するのか』大人数のスタッフが参加し、複数の工程があり、納期があり、コストや物量・品質をコントロー...

（初公開 2015/12/24, 最終更新 2023/12/11）2015年に日本で公開された映画のCGメイキング、VFXメイキング記事やVFX Breakdownムービーなどを紹介します。日本公開順。『シン・シティ 復讐の女神』（Sin City: A Dame to Kill For）日本公開: 2015年1月10日fxguideのメイキング記事：　Style city: A Dame to Kill For | fxguideThe Art of VFXによる取材記事Prime Focus Worldのチーフクリエイティブディレクター、メルジン・タバ...

独学で実写合成の仕事をスタートして、ずっと間違ったやり方をしていたことを後から知って、とても恥ずかしい思いをする。そんな経験が数えられない程あります。影を合成するテクニックは、まさにそのうちのひとつでした。今回は初心者が間違いやすい、影の合成について紹介したいと思います。理論的で、正確で、簡単で、もっと早く知っておきたかった、そんなテクニックです。影素材をつくるコンポジット作業では、影素材をつくる...

NUKEというコンポジットソフトには「レイヤーパネル」がありません。PhotoshopやAfter Effectsとは大きく違う部分です。NUKEの場合、レイヤーではなく「ノードツリー」などと呼ばれるツリー構造のインターフェイスで合成プロセスを表示します。初心者にとってノードツリーは意味不明で、分かりにくく、いったい何のメリットがあるのかピンと来ないのではないでしょうか？多くのAfter EffectsユーザーがNUKEを使いはじめるときに戸...

配色を工夫することで、画面の見映えをぐっと良くすることができます。今回は、気持ちの良いバランスの配色を行って、魅力的な画づくりをするテクニックを紹介したいと思います！1.明暗のコントラストをつける画面の見映えを良くする代表的なテクニックは、明暗のコントラストをつけることです。「明るいエリア」と「暗いエリア」をつくることで変化が生まれ、メリハリのある画面になります。明るすぎる画は、平坦で退屈になりがち...

グロー効果は、大変よく使われる視覚表現です。CG映像やアニメーションだけでなく、イラストなどでも用いられます。しかし、いろいろと見ていると、どうやらグローにも「良し悪し」があるようです。今回は、クオリティーの高いグローを表現する上で個人的に気をつけているポイントを3つ紹介したいと思います。ソフトの使い方ではなく、それ以前の話、「どんなグローにすべきか？」という論点になります。デジタルで画づくりをする...

3DCGやコンポジットの世界にはリニアワークフロー(Linear workflow)という用語があります。リニアワークフローは広義のカラーマネジメント（色管理）のひとつで、色をリニアカラースペース(線形色空間, Linear color space)で扱うという手法です。これにより、フォトリアルな3DCG制作やデジタル合成がやりやすくなると言われます。現在では多くの3DCGソフト、コンポジットソフトにリニアワークフローの機能が導入されています。し...

「本当にリアルな実写合成」を目指すなら、ノイズを除去する = デノイズ(Denoise)というテクニックを知っておくことは重要です。撮影された素材には、必ずビデオノイズ(Video noise)やグレイン（Film grain＝フィルムの粒子）と呼ばれる細かいザラザラ模様が含まれています。ノイズは重要な「実写らしさ」のエッセンスです。しかし、合成作業の中では邪魔になる場合もあります。今回は、どのようなときにノイズを除去をすればクオ...

画像や映像の雰囲気をデザインすることを「画づくり」と言います。今回はその基本的なテクニックをいくつか、まとめて紹介したいと思います。対比（コントラスト）画面内の明るさのコントラストを設計します。一般論としてよく言われるのは、しっかりと明るい色も暗い色も使うと良いということです。気が付いたら全体的に明るくしてしまっていることがあります。そんなときは意識的にしっかり暗い色を画面につくる＝黒を締めると良...